ベトナム人が入場できる唯一のカジノ、累積赤字220億円に

南部メコンデルタ地方キエンザン省のフーコック市（島）にある「コロナ・フーコック（Corona Phu Quoc）」カジノは、ベトナム国内でベトナム人が利用できる唯一のカジノとして知られています。2023年末までの累計損失は3兆7240億VND（約220億円）に達しています。

この情報は、ホー・ドゥック・フォク財務大臣が国会常務委員会への報告で明らかにされました。コロナ・フーコックカジノは、地元の大手企業グループであるビングループ（Vingroup）の子会社、フーコック観光開発投資が運営しており、2019年に開業しました。

2019年から2023年の間に、このカジノを訪れたのはベトナム人が29万5943人（全体の62%）、外国人が17万9507人（38%）で、総売上は6兆4040億VND（約380億円）、国庫への納付額は3兆6790億VND（約219億円）でした。

2024年3月現在、ベトナムではクアンニン省、ラオカイ省、ハイフォン市、ダナン市、クアンナム省、バリア・ブンタウ省、キエンザン省の7つの省と市で合計9カ所のカジノが運営されており、これらは合わせて8500人を雇用し、2023年の国庫への納付額は合計で2兆5410億VND（約151億円）でした。

コロナ・フーコック以外にも、クアンニン省バンドン郡でベトナム人の入場が許可されるカジノプロジェクトが計画されていますが、まだ開業していません。財務省によると、ベトナム人のカジノ入場を試験的に拡大する計画は当面の間はありません。